韓国で開催中のVCT PACIFIC 2023では6勝2敗でプレイオフ進出を決めたT1ですが、同チームのヘッドコーチを務めるAutumnが1日のスケジュールやアジア地域の特徴を国民日報のインタビューで語りました。以下、抄訳した文章を掲載しています。

T1のVALORANT部門は長らく北米を拠点に活動してきたが、昨年末、VCT PACIFIC 2023の発足と共に、韓国に拠点を移した。新たに集まったメンバーではあるが、経験豊富な選手陣で構成されている。FPSで長らく活動してきたプロゲーマーたちだ。

キャプテンを務めるのは、CS:GOでプロとして活動したxata。そして、SayaPlayer、Munchkin、CarpeとOverwatch出身の選手が多く在籍している。そのため、ゲーム理解度が非常に高く、チーム連携にも慣れている。

5月11日、私たちはT1のトレーニング施設で同チームのヘッドコーチを務めるAutumnにお話を伺った。彼は現在のロスターについて、以下のように話した。

「ベテラン選手で構成されたチームの利点は、チームワークを高めることに時間がかからないことです。比較的新しいチームですが、連携面は問題ありません。」

昨日より今日、今日より良い明日を迎えることが目標

Autumnは「昨日より今日、今日よりさらに強くなった明日を迎えることが目標」と語る。「私たちはアジアでトップ3に入る実力を持つチームだと思います。現在のように練習のモチベーションを維持することができれば、VCT PACIFIC 2023でも良い結果を残すことができるでしょう」と話す。

T1は昨年11月、6人目の選手としてCarpeを迎え入れた。Overwatch Leagueのレジェンドとして君臨した彼の加入は大きな注目を集めた。移行したばかりの彼を選んだ理由について、Autumnはこう話す。

「Carpeのプロとしての意識には、非常に感銘を受けました。Overwatch出身の選手でも、VALORANTに上手く適応することができれば、十分な結果を残すことができます。既に結果を残した選手たちもたくさんいます。」

また、他のメンバー選定について、以下のように話した。

「xeta、Munchkinは北米の頃から共に活動してきた選手です。実力が十分にあると考え、選出しました。SayaPlayerは敵として対戦していましたが、優れた技術を持っていると評価しました。banはKnightsでプレイしていた頃から、存在感を発していました。」

午後1時から午後10時までの猛特訓、基本を大事にすることがチームのポリシー

T1の1日のスケジュールは、午後1時から始まる。選手たちは練習室に集まり、午後3時までその日の練習メニューをこなす。Autumnは「前日の夜に練習メニューを準備します。前の試合のフィードバックを作成したり、特定のテーマを考え、練習することもあります」と話す。

そして3時から6時にかけ、その日最初のスクリムを行う。練習相手のほとんどが、日本、中国、韓国のプロチームだ。「シンガポールと東南アジアのチームとスクリムを組むと、pingの問題が発生します。そのため、主に日中韓のチーム同士で練習をします」とAutumnは話す。

6時にスクリムを終えた後、1時間ほど夕食の時間となる。そして7時から10時にかけ2回目のスクリムを行う。スクリムを終えると10分間の休憩を取り、その日のスクリムの映像を振り返ったり、個人スキル向上のためのフィードバックを行う。これがT1の1日のスケジュールだ。その後は、選手各自で練習を行う。

T1の強みであり、ポリシーは「基本を大事」にすることで生まれる「戦術的な瞬発力」だ。Autumnが考えるVALORANTの重要な要素とは、試合中に自分が置かれている状況を冷静に判断し、素早く最善の選択をする能力だ。

「セットプレイの割合が高いことはアジア地域の特徴であり、問題点でもあります。そのため、両チーム共に作戦を分析し、試合に臨むことがほとんどです。その対策の意味を込めて、基本を磨くことを重要視しています。」

「アジア以外の地域は、セットアップの割合が低い傾向にあります。北米では選手個人の瞬間的な判断に頼り、試合を進めていきます。ほとんどのアジアのチームは、作戦依存度が高く、シーズン終盤になると、徹底的に分析されます。基礎を徹底しているT1は、それに対応することができます。」

また、T1はトレーニング文化の創造にも焦点を当てている

「ある選手を犯人にし、試合に負けるとその選手に責任を押し付けるチームの殆どは、大会終了後にその選手と契約を終了します。しかしそれはただ、悪循環を生み出すだけなのです。選手自身が自分の実力を客観視できる文化を作り上げることが、私の目標です。」

プロ人生最後のチャンス

一部の選手は、「プロ人生最後のチャンス」という考えで、日本で開催予定の「VCT 2023 Masters Tokyo」出場を狙っている。Overwatch Leagueでこれといった成績を残すことができなかったMunchkinはこう話す。

「6年間プロゲーマーとして生活してきましたが、まだ自慢できる成績を残すことができていません。今回が最後のチャンスになると思います。このチームで、胸を張れるキャリアを作りたい。」

Carpeも「世界大会進出を目指す」と抱負を語った。彼は「VALORANTに慣れるまで苦労しましたが、今は個人的にも、チーム全体で見ても、実力が上がったと確信しています。プレイオフに進み、Masters、Championsへの出場権を掴みたい」と語った。

また、Autumnは、アジアより更に広い舞台に焦点を当てている。「世界大会進出だけではなく、そこで良い成績を収めることが目標です。年末には『チームが大きく成長した』と胸を張って言いたい」と話した。

20 コメント

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  1. マンチ引退?

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    1. 今回のチームが過去一ってことじゃね?
      まあ一線を退いてまでプロを続けるかはしらんけど

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  2. セットにこだわりすぎじゃね?って思うこと見ててたまに有るよね

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  3. 結果が悪くて即切りするチームは在籍してる選手に余計なプレッシャーを与えちゃうよな
    さすがT1良い考え方だなー

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    1. Senの悪口はやめろ()

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    2. まじでsenのこと意識していってそうだよね

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  4. iNTROだけ一切話に上がらないのおもろいな

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    1. でもこのインタビューではiNTROに対する愛が感じられるよねぇ
      https://www.valorant4jp.com/2023/05/t1zeta-division.html

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  5. 犯人にして責任を押し付けるかぁ。たしかにな

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  6. マンチキンめっちゃ強いのに引退する気なのか

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  7. マンチキンのインタビュー悲しいな
    JPリージョンを破壊するほど強かったのに本人からしたら胸を張れるキャリアではないか

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  8. マンチキンは日本破壊したけど世界では勝てなかったもんねぇ

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    1. 韓国人はNAでプレイを目指すすべきって帰国子女みたいな事言ってたけど結局NAで大会出てないしな…

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  9. Introが早く復帰しないとT1が韓国地域にあるまじき2デュエWgamingチームになるから頼むぞ。OWから移籍したばっかのCarpeにモク役やらせるのは流石にまずい

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  10. xataじゃなくてxetaじゃない?

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  11. サイトエントリーセット アジア
    サイト内の打ち合い等の組み方 EMEA
    エリアコントロールによる最適行動 Americas
    って感じするわEMEAはあんま断言できる情報ないけどマップ統計的にも2地域はこんな感じだと思う

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    1. EMEA上位チームと下位チームが全然違う動きするんだよな。まあ大体ロシアの方とトルコチームのせいなんだけど

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  12. マンチ辞めないでほしいな
    頭良い選手だから歳取っても通用すると思う

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  13. マジでINTROが復帰しない限りは完全体に離れんぞT1

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  14. 記事の内容も大事だけど国民日報っていう日刊紙に取材されてるってすごいな...韓国のesports市場の大きさを感じさせる

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