イギリスを拠点に活動するeスポーツチーム「TENSTAR」は2月25日、経営難から一切の活動を停止すると発表しました。

Twitterで公開した声明ではeスポーツ業界のティア2シーンに懸念を示しつつ、選手やスタッフに未払金があることを説明。更に運営コストを増大させないため、2023年2月末を最後にチーム運営を停止すると発表しました。以下、声明全文になります。

この2年間で大きな成功を収めたTENSTAR。eスポーツ業界への挑戦者であり、従来の考えに囚われない方針で活動を続けてきました。設立し最初の1年は好調でしたが、直近11ヵ月は非常に厳しい状態が続いていました。

選手、サポートスタッフが素晴らしい活躍を見せる一方で、トップシーンで戦うeスポーツチームを運営するという現実は、多大な資金を必要とすることを意味しています。

TENSTARは様々な投資パートナーと会議を重ね、シリーズAの資金調達も検討して頂きました。現在も進行中の話はありますが、そのスピードは現状の運営に必要な資金繰りに追いつきません。

投資パートナーと行われる議論の大半は、投資利益率(ROI)の予測を必要とします。しかし、私たちが参入したRainbow Six Siege、VALORANTの2つのタイトルではこの予測を立てることが非常に難しい現状がありました。

この2つのタイトルは運営側がTier 1を囲い込み、Tier 2の競技シーンは魅力的なものとは言えません。1人の選手に毎月支払う収益を出すことが非常に難しく、サードパーティーが多額の投資をしてくれない限り、維持することは不可能に近いと言えます。

悲しいことに、私たちはそのレベルを資金を投入することができず、過去1年間、非常に厳しい状況にありました。つまり、優秀な選手を他チームに売却する必要が多々あったのです。

現在選手やスタッフには未払い金があり、支払いに向け取り組んでいる最中ですが、これ以上運営コストを増大させないようにすることが懸命だと判断しました。またいつか、組織とスタッフを維持できる日が来たら、eスポーツ業界に帰ってくる予定です。

2年間ありがとうございました。感謝の言葉が多すぎて書ききれないですが、TENSTARで共に戦ってくれた全ての選手、コーチやアナリスト、裏方で頑張ってくれたスタッフ陣に感謝を申し上げます。そして、次のステージでの活躍を願っています。

TENSTARは2020年12月に設立したイギリス発のeスポーツチーム。VALORANTの競技シーンには2021年5月に参入し、元Guild EsportsのRuss、現在Acendで活躍するBr0dieなど多数の実力派選手を輩出。2021年12月から2021年1月にかけてはDomaやxmsなど有名選手を獲得しますが、2022年4月にMAD LionsへVALORANT部門を売却しました。

2022年5月にはポーランド人選手を獲得し、東ヨーロッパのナショナルリーグVRL 2022 East Surge Stage 2で見事優勝を果たしますが、VRL 202 Finalsでは5位で終了。昨年末には惜しくも解散となりました。

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