国内では現在、日本王者をかけたVCJ 2024 Split 1のオフラインプレイオフが開催中。明日行われる決勝でFENNELと対戦するREJECTですが、同チームのコーチを務めるKeNNyコーチ、Flameコーチに大会直前のロスター変更やエージェント構成などについてお話を伺いました。

自己紹介をお願いいたします。 

KeNNy:REJECTのVALORANT部門ヘッドコーチをしております、KeNNyです。よろしくお願いいたします。 

Flame:同じくREJECTのVALORANT部門でコーチをやらせてもらっています、Flameと申します。本日はよろしくお願いいたします。


まずは大会直前のロスター変更についてお聞かせください。 

KeNNy:昨年末の体制変更については、「選手たちの強みである個人技を活かす」というコンセプトやスタイルにフィットするメンバーで再構築しました。 

期待していただいた中で挑んだRed Bull Home Ground 2024、 Predator League 2024では、自分たちのスタイルや強みを見つけることができないまま敗れてしまうなど、たくさんの苦悩がありました。その後、メンバー全員で自分たちに合うスタイルは何なのかを模索していく中で、難しい意思決定はたくさんありましたが、自分たちが本当に勝てると確信できるような独自のスタイルにたどり着くことができました。 

ありがとうございます。そして実際にSplit 1では見事オフラインプレイオフに進出されました。現在の率直な感想を教えてください。そして、オープン予選からリーグ戦を振り返ってみていかがですか。 

KeNNy:昨シーズンからSplit 1が始まるまでは思うような結果を出すことができなかったので、オフライン決勝の舞台まで進出することができ素直に嬉しいです。 

Flame: KeNNyさんと同じような内容になってしまいますが、昨年はメインステージ0勝といった散々な結果でしたが、今年はグランドファイナルまで進むことができました。自分としてもとても嬉しいですし、チーム全体としても嬉しい結果になったかなと思っています。 

Flameコーチは昨年のインタビューで「これからの練習でさらに強くなる」と仰られていましたが、まさにその言葉が実現しました。スクリムやリーグ戦を通して成長は感じられましたか。 

Flame:昨年にVALORANT4JPさんからインタビューしていただいた時とは、大きく練習のデザインやプレイスタイルを変更してきました。その結果、オープン予選からリーグ戦で良い戦績を出すことができたのかなと思っています。 

現時点ではまだ完成形ではありませんが、Split 1を通してメインステージ、プレイオフを戦い抜いたという経験値がチームをまた一回り大きくしてくれたと確信しております。 

比較的若い選手で構成されたREJECTですが、オープン予選から長く戦ってきて選手たちの成長は感じられましたか? 

Flame:大会を通して、選手たちの成長を様々な面で感じました。 

REJECTは年齢が若い選手たちが集まっています。メインステージで敗北を知ることで若い選手たちが多くを学び、急成長したことで、チームが求める形に近づいてきたと感じています。完璧には仕上がっていないのが現状ですが、プレイオフの最終戦では7割~8割くらいのパフォーマンスをぶつけることができました。若いメンバーたちだからこそできる短期間での急成長が一番の強みじゃないかと思っています。 

振り返ってみると、Akame、BRIANに関してはメンタル面、muto、Hals、GangPinはフィジカル面が向上したシーズンだったのかなと思います。 

ロスター自体は今年1月に決定し、それからスクリムなどを通して連携を磨いてきたと思いますが、やはり公式戦といった舞台が選手たちの成長に繋がったのですね。 

Flame:ロスター決定から大会まで時間はあまりありませんでしたが、スクリムの調子やチームコンディションも良かったので自信はありました。 

スクリムに加えて、公式戦といった大舞台での経験が選手たちを更なる成長に導いてくれたと思います。普段のスクリムでは味わえない緊張感、勝利の喜び、敗北の悔しさなどを選手たちが感じることができたのが大きかったですね。 

スクリムも行っていたとのことですが、やはりインターナショナルリーグのチームともスクリムは行っていたのですか? 

Flame:直近でもよくスクリムをしていただいていますが、色々なリーグチームとスクリムをする機会が多かったため、高いレベルの試合をたくさんこなすことができ、そこからの学びを活かすことができました。 

メインステージは全チーム総当たりのリーグ戦でした。心理戦のようなところもあったのでしょうか? 

Flame:もちろんありました。特にリーグ戦の初戦は非常に大切な試合だと感じており、対戦しにくいチームとして嫌な印象を与えることが大事じゃないかなと、Akameと作戦会議をしました。 

記憶に新しいのがデッドロックの採用、アイスボックスのネオンとブリーチですね。嫌な印象を他チームにつけるために、オフメタの作戦を何種類も用意していました。これから戦いを控えているチームも「REJECTは何を対策すればいいのか分からない」といった状態になると思うため、コーチやアナリストの目線で考えればとても嫌なことができたのじゃないかなと思います。 

構成変更や特殊なことに対しても器用にこなせるモチベーションが溢れた選手たちだったからこそ、短い期間で新しい作戦を覚えてくれたり、適応していくことができたと感じています。 

なるほど。今シーズンはVCT PACIFIC 2024の兼ね合いもあり、リーグ戦の途中で2週間くらい期間が空いてしまいましたが、そういった短い期間でも柔軟に対応することができていたのですね。 

Flame:やはり途中の2週間の空きは大きく、相手チームを徹底的に研究する時間として活用しました。奇抜な作戦を何種類も用意していたため、メインステージ後半戦、プレイオフで有利に進むことができたと感じています。 

オフラインプレイオフ決勝をかけた試合では「一度も練習したことのないものを大会で直接使ってみましたが、あまりにも強くて驚いた」と投稿されていました。リーグ最終試合から少し期間が空き、どのような変化があったのでしょうか。 

Flame:エージェント構成を変えたというよりは、チーム内での変化がありました。長かったリーグ戦を通してみて、チームの弱い部分が明確に見えてきました。その弱みであったコミュニケーションを大幅に改善することができたため、一度も練習していない構成でも上手くプレイできると信じていました。コーチ目線で見ていても、コールの内容など飛躍的に良くなっていました。 

チームの弱点がメンタルとコミュニケーションとのことですが、リーグ戦中など何か問題などが発生したのでしょうか。 

Flame:敗戦した試合は、メンタルの落ち込みからくるコミュニケーション不足やエラーが大きな敗因だったと感じています。普段なら勝てるシチュエーションを落としてしまうことが多々ありました。 

若い選手たちだからこそ、まだメンタルのコントロールの部分が不安定になりがちです。経験豊富な選手がいると安定するとは思いますが、今のチームにはそういった選手はいないので、大会を通じて全員が更に成長する必要があると感じたリーグ戦でした。 

メインステージ中、選手たちはよくランクのスクリーンショットを挙げられていました。コーチ陣から何か指示などあったのでしょうか? 

Flame:チームの特徴として撃ち合いの強さを売りにしていますが、撃ち合いを強くするためには絶対にランクをやった方が良いと考えていて、上手くて強い選手は基本的にランクも高いという話をしていました。そのためスクリムを減らし、ランクをプレイさせていました。 

海外ですと、Paper Rexも選手全員がランクポイントが高いことで有名ですよね。 

Flame:そうですね。Paper Rexは選手全員のピークレーティング平均が1100ポイントくらいあります。 

自分たちも目標のランクポイントを設定しており、勝つためには1人あたりの平均837ポイントは必要だというデータを出しています。まずそこを達成しようとなり、全員見事クリアしてくれました。 

その選手たちは留まるわけなく次の高い目標である1000ポイントが目標になっていてそこにモチベーションを感じて選手5人全員がたくさんランクをプレイをしていました。結果的に個人の撃ち合いや少数戦などのパフォーマンスが向上するという良い循環になっていたと思います。 

明日遂にオフラインでの決勝戦ということで、Akame選手、muto選手にはオフライン経験がありますが、それ以外の3人は経験がありません。何か懸念点などありますか? 

Flame:会場の雰囲気に飲まれないかといったところが少し不安です。 

KeNNy:普段はREJECTのオフィスで練習しているため、歓声や実況解説が流れる環境の変化に冷静に対応できるかといったところが心配です(笑)。しかし、選手たちみな若くて勢いがあるので楽しんでプレイしてもらえれば優勝できると信じています。 

ちなみにインゲームのコーチはmikkeコーチが参加しておりますが、オフラインプレイオフはどなたがステージに登壇されるのでしょうか? 

Flame:主に戦術を担当しているmikkeコーチが登壇します。あまり表に出ないのでご存じない方も多いかと思いますが(笑)。彼は、高い戦術理解度を持ったとても優れたコーチです。試合時には選手たちに適切なコミュニケーションを取り勝利に導いてくれます。 

ありがとうございます。オフラインプレイオフ応援しております。最後に意気込みをお願いいたします。 

Flame:今年は良いパフォーマンスのまま進むことができました。REJECT VALORANT部門初の優勝を持ち帰れるように、残り1試合しっかり勝ち切りたいと思います。応援のほどよろしくお願いいたします。 

KeNNy:昨シーズンから、コーチ、選手ともに多くの学びから成長できたと思っています。その中でオフラインプレイオフ決勝戦という大舞台まで進むことができ、本当に嬉しく思います。 

まずは残りの1試合をしっかり勝ち切って優勝し、この経験をもとに自分たちが目標としているインターナショナルリーグへの昇格に一歩でも近づける経験ができたら良いと思っています。これからも応援よろしくお願いいたします。 

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