ヘッドコーチを務めたSyykoNTの退団やTenZのロスター離脱、Marvedの緊急参戦など目まぐるしい1週間を迎えたSentinelsですが、同チームのキャプテンを務めるdephhがチームを取り巻く現状についてNerd Streetのインタビューで語りました。

以下、記事を抄訳した文章を掲載しています。

先週末、SentinelsのスタープレイヤーであるTenZが感染性関節炎に感染していることを明らかにした。TenZはその病気を抱えたまま試合に臨んだが、試合には敗れた。

そしてその日の夜、SentinelsのCEOを務めるRob Moore氏は、ヘッドコーチを務めるSyykoNTと契約を終了したことを発表した。この突然発表はSNSに衝撃を与えた。

更に翌日にTenZは感染性関節炎だけでなく、新型コロナウイルスに感染していることを明らかにし、その翌日、Marvedが代打で出場することが発表された。怒涛の1週間を迎えたSentnelsは、次戦でLOUD戦を控えていたが、同チームのキャプテンを務めるdephhは並々ならぬ不安とプレッシャーを抱えていた。

SyykoNT退団後のSentinels

SyykoNTは、dephhがSentinelsに加入する以前、2021年からXSETで共に活動していた。長らく共に戦ってきた仲間と離れることは、非常に辛い経験だった。当時の状況について、dephhはこう語る。

「突然、彼の退団を知らせるメッセージがDiscordに届きました。本来、彼は脱退する予定ではなかったのです。」

「SyykoNTの退団は誰も知りませんでした。チーム全員がショックを受けました。詳しい理由は不明ですが、オーナーと彼の間に何か意見の相違があったと思います。」

dephhは詳細には触れず、CEOを務めるRob Moore氏とSyykoNTの間に意見の相違があったことを話してくれた。Rob Mooreは「チームメンバーが同意してくれないかもしれない、迷惑をかけるかもしれない」と理解していたと言う。

dephhは、彼がいない試合は「切ない」と語った。特にdephhにとって、SyykoNTはヘッドコーチであり、友人だった。

しかし、dephhは新たにヘッドコーチに就任したkaplanを高く評価している。LOUDという強敵に立ち向かうために、短期間でチームの体制を整えたのだ。アシスタントコーチからヘッドコーチに昇格した彼は、これまで戦術コーチも担っていたので、迅速にチームの体制を整えることができた。

「kaplanの肩書はアシスタントコーチからヘッドコーチに変わりましたが、業務自体は以前と特に変わっていません。彼は熱血な男というよりは、戦術面に重きを置く男でした。」

「しかし、今の彼は、これまで同じ業務をこなしつつ、チームの士気を上げるように努めてくれました。LOUD戦の時もタイムアウト中に、ドン(SyykoNTの愛称)のように話してくれました。」

SyykoNTは、チームのモチベーションを上げる感情的なコーチだった。彼は他チームのヘッドコーチがユニフォームを着る中、スーツを着てヒール役(悪役)を演じ、注目を集めるコーチで、常に選手たちのメンタルサポートを行っていた。

「ドンは戦略家ではなく、どちらかというとその場の雰囲気を盛り上げるような人間でした。そのためシーズン中に彼が抜けたことは、非常に辛く感じます。1人の選手が脱退したように、彼が抜けたことでチームに穴ができたような感じがします。直ぐには取り戻すことのできない穴だと思います。」

Marvedの加入

SyykoNT、TenZと2人の選手を失ったSentinelsは大きな打撃を受けた。しかし、6人目の選手として在籍していたMarvedが緊急参戦した。

「彼は、私がこれまでプレイした選手の中で、最も柔軟な選手に感じます。すぐにチームに適応しました。練習に合流してすぐに、すべてを理解し、セットアップを覚えました。OpTic Gamingでプレイしたことで彼はたくさんの知識を吸収し、高い状況把握力が身に付いたのだと感じます。」

Marvedは昨年、OpTic Gamingで国際大会優勝を経験した選手だ。しかしVCT 2023ではどのチームとも契約を結ばず、リーグ開幕を迎えた。オファー自体は届いたものの、彼は休養を選んだのである。

そして3月、Sentinelsの補欠選手として加入した。今回のLOUD戦は実に昨年9月以来の試合だった。

「久々の試合ながら瞬時にメタを理解することは、VALORANTの難しい点の1つです。しかし彼はすぐにそれをやりました。彼がいかに優れたプレイヤーなのかを示す1つの参考になったかと思います。明らかに彼は、世界最高のコントローラー使いの1人です。」

MarvedはLOUD戦、ヴァイパー、アストラ、オーメンを起用したが、そのことで、Sacyはイニシエーター、Zekkenはデュエリストと得意ロールに戻ることができた。しかしpANcadaは前回の試合から引き続き、センチネルのキルジョイをプレイしています。

「まだ誰にも話していませんが、私たちのロールはスモークにpANcada、イニシエーターにはSacyと基本的な構成を取ろうとしていました。」

しかし、大会開幕時にはSacyがコントローラー、pANcadaがセンチネルをプレイしていた。メタの変遷に合わせて、必要に迫られてエージェント構成を変更したとdephhは語る。

「LOUD戦から選手全員が得意なポジションをプレイすることに決定しました。イニシエーターに戻ったSacyは爆発的なパフォーマンスを披露しましたし、pANcadaはセンチネルを完全に手中に収め、楽しんでプレイしています。」

「全員が得意なポジションをプレイすることが、残りのシーズンで行うべき変更だと思います。」

dephhのパフォーマンス

LOUD戦で唯一悪いパフォーマンスを見せたのは、dephh自身であり、彼はチームメンバーを失望させてしまったと話した。LOUD戦での彼のスコアは26キル50デスと、デス数が24回もキルを上回ってしまい、チーム内で最も悪いスコアを記録した。

彼は、キャプテンという責任の重さから、個人のパフォーマンスに集中することができていないと語る。チームを取り巻く状況が彼のパフォーマンスに影響を与えた。

「Sacy、pANcadaのビザの関係で練習時間が遅れたり、TenZが体調を崩しMarvedが急遽ロスターに参加するなど、チームは激動の時期を迎えています。自分自身、少し無理をしているような気がします。」

しかし、個人のパフォーマンスはともかく、LOUD戦の結果を誇るべきだと話した。

「2日半しか練習できませんでしたが、メンバーはよくやってくれたと思います。特にコーチ陣も頑張ってくれました。」

Sentinelは現在、1勝3敗と厳しい状況に置かれている(記事公開時はMIBR戦前、現在は2勝3敗)。しかし、残る試合は比較的戦績が芳しくないチームとの対戦が控えており、プレイオフ突破も難しいことではない。

Sentinelsは、MIBR、Cloud9、Evil Geniuses、KRÜ Esports、FURIAと対戦予定。プレイオフ進出を目指し、勝利を目指す。

7 コメント

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  1. 社長と揉めたら即解雇なのアメリカ怖すぎ

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  2. これがNAか...

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    1. ここまでやばいのは流石にsenぐらいとは思う

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  3. MLBでもよくあるしそういう文化だしそういう契約なんでしょ

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  4. 2日半の練習でこれなら来期は勝てるよセンチネルズ

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  5. となるとTenZとゼルシスがデュエ枠になるのか
    これからはその2人の使い分けか
    いずれにせよこれでスーパーウィーク1-1だから相手を考えれば成功したと言えるし
    C9といい急進的な変更でも結果を出してる辺りアメリカって凄いな

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    1. ゼルシスじゃねえわゼッケンだ

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