VALORANT Champions 2023で見事優勝を果たしたEvil Geniusesですが、従業員の過半数を解雇したと、Mikhail Klimentov氏(Washington Post)、Scott Robertson氏(Dot Esports)など著名ライターが報じました。

Scott Robertson氏によると、Evil Geniusesは11月1日に管理職含む計20人を解雇。また同氏は匿名を条件に実際に解雇された元従業員3人にインタビューを実施。人員不足など様々な問題を元従業員が語りました。

「2023年の大半を必要最低限の人員で運営していました。当時は人手が足りなかった一方で、更に多くの従業員を失いました。採用活動もできず、本当にイライラしました。異動も頻繁にあり、進行中のプロジェクトがキャンセル、すぐに仕事が誰かに引き継がれるなど問題がありました。」

また、元従業員は管理職の稚拙なリーダーシップを指摘します。期限通りに経費が支払われなかったり、大会数日前に渡航費が申請されていなかったりなど、上層部の問題も指摘しました。

「稚拙なリーダーシップが複数ありました。上層部はあるコンテンツが失敗に終わった後、マーケティング部とスタジオ部門の全員を解雇しました。また経費を期限内に提出しなかったり、大会数日前に関わらず渡航費を申請していなかったこともありました。」

「経営不振のIT企業によくありがちな問題です。使用するシステムが非効率なものでなければ、社員も十分に足りていたかもしれません。一般社員は上層部の気まぐれに左右され、気まぐれに変更するプロジェクトに私たちは素早く対応しなければいけませんでした。」

続けて元従業員の1人によると、チームの残る正社員はCEO、League of Legends部門のヘッドコーチおよびアシスタントコーチ、VALORANT部門のヘッドコーチなど一握りと指摘。現在チームはフルタイムの社員に代わり、インターンの社員を起用する習慣があると語りました。

またアメリカ大手新聞紙のWashington Postのライターとして活動するMikhail Klimentov氏も同様に元従業員にインタビューを実施。ある元従業員は「社員の大量解雇は数ヵ月前に既に起きていてもおかしくない問題」と指摘しました。

「退職契約書に誹謗中傷禁止条項があるため、匿名を希望します。Evil Geniusesを保有する投資会社のPeak6 Investmentsから法的措置が取られる可能性があります。親会社はマスコミにリークした人間を絶対に追放すると話されていました。」

「11月1日、Slackに突如ログインが出来なくなりました。同僚に『さよなら』も言うことができませんでした。数ヵ月前から大量解雇のサインはありました。まず1つ目は、ロサンゼルスとシアトルのオフィスの閉鎖です。9月末から自宅で仕事をするよう指示が出されていました。」

また、ある元従業員はスポンサー集めが難航したことにより財政難に陥ったと語ります。VALORANTのインターナショナルリーグに選出され更なる収益増加が期待された一方、長年チームをサポートしてきたモンスターエナジーがスポンサーから離れたことに触れました。

「VALORANTのインターナショナルリーグに参入したことで、社員一同は歓喜しました。その確率は名門大学に入るくらい難しいものでした。しかし、その気持ちもすぐに冷めました。」

「パートナーチームとして選ばれたことで、eスポーツに興味を持つスポンサーを見つけることができるはずでした。しかし、VCTに参入し1年も経たないうちにモンスターエナジーがスポンサーから離れました。eスポーツに興味を持つ企業は『強いチーム』と契約を結びたがります。過去の歴史を振り返ってみても、そのような事例はたくさんありました。しかし、今回に関してはそれが実現しませんでした。」

「結果、コンテンツチームの予算が削減され、コンテンツ企画が大幅に縮小されました。時には直前に頓挫したものもあります。8月には世界大会で優勝しましたが、関連コンテンツを強化しようとしたものの、上層部から直前にその承認が取り消されました。上司から『Riot Gamesが設定した最低限の要件だけを満たす』ように言われました。」

Riot GamesはVALORANTのインターナショナルリーグに参戦するチームに動画などコンテンツ制作のノルマを課しています。しかし、チームの方針としてその最低限を満たすよう指示が出たと元従業員は語ります。

「結果、負のスパイラルに陥りました。予算は減りますし、コンテンツの計画は取り消されます。ブランドの知名度やエンゲージメントが低下しました。スポンサーが関わりたいと思うものを作らなければいけないはずが、それに繋がるコンテンツを制作することができなかったのです。そのための予算がなかったのです。」

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