kaajak「高校生だった2年前、VALORANTはただの趣味としてプレイしていた。そこからプロになり、今ここにいる。夢はMasters Torontoで優勝することだ。」

カナダ・トロントで開催中のVCT 2025 Masters Torontoのプレイオフ初戦でGen.Gに敗れるも、ローワーでRex Regum Qeonに勝利し次戦に繋げたFNATICですが、今大会にかける思いをデュエリストのkaajakがSheep Esportsのインタビューで語りました。

RRQ戦で2マップ目のヘイヴンを落とした後、3マップ目のアセントに向かう際、どのような気持ちでしたか？

アセントは私たちの得意マップですので、楽しみにしていました。ヘイヴンではただ撃ち負けてしまっただけです。何もできませんでした。特に防衛で改善できたところはあったと思いますが、ヘイヴンの問題はそれ以上に大きかったと感じています。対応方法が分からず、解決策を見つけることができませんでした。

シードチームが序盤で苦戦する姿はよく見られましたが、現在のFNATICは調子を上げており、期待される形に戻りつつあるように見えます。しかし、スパイク設置後の場面などはまだ不安定な部分も見受けられます。今のFNATICは完全にエンジンがかかり、ローワーブラケットを勝ち上がる準備が整ったと言えますか？

まだ完全に仕上がったとは言えません。VCT EMEA 決勝のときのレベルには達していません。あのときが全盛期でした。今はマップごとに少しずつ調子が上がっている感じです。最初はシードで嬉しかったのですが、見ての通り、全チームが1回戦で負けてしまいました。いわゆる“シードの呪い”です。

VALORANTは勢いが本当に大事で、スイスステージから来たチームはその勢いを持っています。たとえば、Gen.Gとの対戦も厳しい試合でした。しかし、私たちには優勝する力があります。そう信じています。

今年は有望なルーキーとして注目されていましたが、ここまでの活躍を予想していた人は多くなかったと思います。これほど成長できた今、どのような気持ちですか？

本当に信じられない気持ちです。オフシーズン中は、Derkeの代わりを務めることに不安やプレッシャーを感じていました。コーチングスタッフの変更もあり、チーム内の環境もかなり変わりましたが、今は自分の役割に対して以前よりずっと安心感を持っています。

このFNATICというチームにいることが、今は本当に嬉しいのです。この大会が始まる前から、自分のプレイにも、チームにも自信がありました。ただ、最初の2試合を終えて、まだ改善すべき点があるとも感じています。改善できる余地があるというのは、ある意味ですごく良いことです。

今、自分のプレイで一番改善したい点はどこですか？

最初のエントリーキルを取った後のポジショニングや、中盤のラウンドでの動き方です。さらに言えば、もっと積極的に仕掛けたり、指示を出したりすることにも取り組みたいです。

数年前まではポーランドでZero TenacityやApeksでプレイしていました。今ではベルリンに拠点を移し、トロントの大舞台に立っています。若手選手として、ファンから名前を叫ばれるような立場になると想像していましたか？

正直に言うと、高校生だった2年前、VALORANTはただの趣味としてプレイしていました。本気というより、楽しみでプレイしていた感じです。高校を卒業した後、何が起こるか分からなかったのですが、そこで初めてのプロ契約を結び、その後Apeksに加入し、1つずつステップアップしていき、そして今、ここにいます。私の夢はMasters Torontoで優勝することです。VCT EMEAでの優勝は、私にとって大きな目標の一つで、それはStage 1で達成できました。

初めての国際大会ですので、渡航後も本当にいろいろな変化がありました。時差ボケや睡眠スケジュールの調整、毎日のハードな練習や連戦と、普段とは全く違います。正直まだ慣れていません。しかし、自分としてはけっこううまくやれていると思っています。

Twitterで「トロントで優勝したら坊主にする」と冗談を言っていましたが、本当にやるつもりでしょうか？

言っちゃったからには、やらないといけませんね（笑）。

crashies選手が「今のFNATICは雰囲気が完璧」と話していましたが、Gen.G戦での緊張を乗り越えた今、チームの雰囲気はどうですか？

はい、本当に雰囲気は最高です。Gen.Gに負けたときですら、誰も怒ったり、イライラしたり、落ち込んだりしていませんでした。もちろん、負けたことで少しのイライラはあったかもしれませんが、お互いを責めたり、誰かに原因を押し付けたりすることは一切ありませんでした。

ステージ上のエネルギーや雰囲気もとても良くて、もちろんもっと良くなる可能性はありますが、今回のRRQ戦でも本当に安定していました。Gen.G戦では感情の浮き沈みが激しかったので、それとは対照的ですね。

次のローワーブラケットの試合ではSentinelsかPRXのどちらかと対戦しますが、自信はありますか？

次はSentinelsと対戦したいです。自分たちにとってはそっちの方が相性が良いと思っています。Paper Rexも嫌いじゃないのですが、あのチームのプレイスタイルは少し変わっていて、やりにくいような感じがします。ただ、どちらも勝てる相手だとは思っています。

Jawgemo選手は「最近のEMEAは強くない」と話していました。特にスイスステージでの結果を見ての意見のようです。EMEAの現状について、どう考えていますか？

今のEMEAは、ちょっと奇妙な状況にあると思います。シーズンの最初は、「新しいロスターが次々と結成され、新しい選手も増えたし、かなり強くなるだろう」と思っていました。私自身もTier 2でプレイしていたので、そこから上がってきた選手たちの実力も分かっていましたし、どの選手が強いのか、そうでないのかも分かっていたつもりでした。

しかし、今はロスター変更が頻繁に行われているため、Stage 2ではより強くなって戻ってくるチームもいるかもしれません。今回の大会では、Team Hereticsの敗退の早さには特に驚きました。私のPick’Emsでも彼らが2勝0敗で進むと予想していたので、少し違和感がありました。Team Liquidに関しては、nAts選手のビザ問題で交代を余儀なくされたのが不運でした。

次の試合に勝てば、G2と当たる可能性もあります。G2との対戦についてはどう思いますか？

G2は本当に強いチームです。本来ならグランドファイナルで対戦する予定だったと思っていたくらいです。しかし、今回はローワーブラケットで盛り上がる試合を見せることになりそうです。

G2とは決勝で当たることはできませんが、Gen.Gへのリベンジのチャンスはあると思いますか？

そうですね、Gen.Gがアッパーブラケットを勝ち上がる可能性は高いと思います。

昨日の試合は技術的な問題で遅れが出て、準備時間がほとんどありませんでした。次のローワーブラケットの試合までに1日オフがありますが、どんな準備をする予定ですか？

まだ具体的な予定は決めていませんが、少し休憩に使いたいですね。軽く練習して、細かい部分を調整しながら、様子を見ていくつもりです。

最後に、ファンにメッセージをお願いします。

いつも応援してくれて本当にありがとうございます。これからの試合でも、そして今後もずっと応援し続けてくれたら嬉しいです。皆さんの応援には本当に感謝しています。ありがとうございます。