アメリカで開催中のVCT AMERICAS 2025 Stage 2でグループステージ4位とギリギリでプレイオフ進出を決めたEvil Geniusesですが、ヘッドコーチのpotterがチームの現在のパフォーマンスや直近の試合でyayとicyのロールを入れ替えた理由などをSheep Esportsのインタビューで語りました。

FURIAへの勝利を経て、現在のチームのパフォーマンスについてどのように感じていますか?

もちろん勝ち切ることができ、安心はしました。しかし、正直に言えば、自分たちの試合内容には失望しています。今週は「練習通りにプレイする」ことを徹底してきましたが、まだまだ課題は多いです。緊張に左右されずに普段通りの自分たちを出せることを証明しなければなりません。プレッシャーに負けずに、自分たち本来の姿を出せることを証明する必要があります。

Icyがメインデュエリストですが、マップによってはyayがデュエリスト、Icyがセンチネルを担当することがあります。役割変更の意図を教えてください。

この5人の組み合わせで何が上手くいくか、ずっと模索してきました。しかし、優先したことは「選手の快適さ」です。icyとyayの2人が、自分のプレイをできるようにすることを中心に考えてきました。そのために今年は構成面で妥協した部分も多いです。しかし、そういう状況に慣れています。2023年に所属していたDemon1も、特定のエージェントに強いこだわりがありました。私にとっては新しいことではなく、勝ち方を見出せると信じています。

今シーズンのEvil Geniusesのチーム力学を、試合の内外でどう表現していますか?

試合では「フレッシュさ」、試合外では「自分たちを見つける」です。試合中はいつも新鮮で若々しくいようとしています。しかし、試合外では、多くの選手が「大きな荷物」を抱えています。例としてyayを挙げると、彼はキャリアの中で浮き沈みが多く、特に“沈み”の時期が長かったです。Derrekも含め、みんなそうです。

その荷物と向き合うことが、今年の長い長い道のりでした。私はチームに「いま崖っぷちにいる。あと一歩だ」と伝えています。あとは互いを信頼し、本番でも練習と同じように楽しむ方法を見つけるだけです。

シーズン開幕時から確立しようとしてきたチームのアイデンティティは何でしょうか?また、昨年から現在に至るまでどのような指標で評価していますか?

一言で言えば「泥臭さ」です。Evil Geniusesのロスターには常に「実力以上に大きく見せる」というアイデンティティがあり、そこが私の強みでもあります。昨年の指標を具体的に示すのは難しいですが、やはりそこに尽きます。常に新しいロスターがありつつも、中心人物は残っています。今年は2人の新加入がいましたが、再びアイデンティティを見つけ直して、その精神を軸にしています。

yayは浮き沈みが多いと仰っていますが、実力についての様々な憶測も飛び交っています。彼はまだポテンシャルを出し切れていないのでしょうか?

yayのメカニカルスキルは常に異次元です。試合を見れば一目瞭然で、彼はショットを外しません。射撃精度が問題だったことは一度もありません。課題は「意識の高さ」や「新しいチームメイトとの連携」、「メタの変化」、「新マップの登場」などです。過去2年間で本当に多くのことが起きました。

チーム移籍を繰り返し、新しいチームメイトとどうプレイするかを模索し、メインエージェントがナーフされて新たなエージェントが登場すると、新しいエージェントに対応しなければいけませんでした。エイムやフィジカルが問題になったことは一度もありません。メタに追いつき、どう活かすかが鍵なのです。チェンバー以外でも同じように輝けるようにすること、それが私の今年最大の課題でした。

トロフィー獲得以外に、文化や安定性、長期的成長の観点でEGにとって「成功したシーズン」を示すものは何でしょうか?

最終目標は常に「Champions」です。ここ数週間の出来を見れば笑われるかもしれませんが、2023年も同じ状況でした。そのときも「Champions」と言いましたが、「どうやって優勝するの?今酷い状況なのに?」と言われました。しかし、私たちは準備を重ねて、そこにたどり着くことができました。今年も同じです。必要なのはたった1勝、そして今日それを得ました。あとはプレイオフに向けて、自分たちが特別な存在だと信じることです。

2023年のChampions制覇から、今も活かしている教訓を教えてください。新しいシーズン、新しい課題、新しいロスターを経てどう進化しましたか?

常に同じです。私のコーチングにおける一番の軸は、常に「自分の仕事に集中すること」です。チームメイトのことを見て「何してるんだ?」と批評したり、後からあれこれ言ったりするのは簡単です。人はつい他人のことを考えてしまいがちですが、私にとって本当に大切なことは、「自分がコントロールできることだけ」に焦点を当てることなのです。

選手として、日々のなかに自分で完全にコントロールできる行動がたくさんあります。だからこそ、私は選手たちにそうしたことに目を向けさせ、他のことではなく、自分の仕事にしっかり集中するように指導しています。

かつての教え子たちが他の強豪チームで輝いています。彼らの成長を見るとき、1つの言葉で気持ちを表すなら何になるでしょうか?

「満足感」という一言に尽きます。選手たちの成長を目の当たりにするのは、本当に嬉しいものです。しかし、本当に一言で表すなら「ファン」ですね。私は彼らの大ファンです。選手が主導権を握る姿を見るのが大好きで、違うチームに行ってもまたその力を発揮するかもしれないと考えるだけでワクワクします。だから、私は彼らの大ファンなんです。私にとって一番しっくりくる言葉は「ファン」ですね。

あなたは女性コーチや選手にとって模範的な存在です。VCTを目指す女性へ、どんなアドバイスを伝えますか?

私はいつも同じアドバイスをしてきましたが、最近特に思うのは“隣の芝生は青くない”ということです。これは誰もが本当に心に留めておくべきことです。人によって意味が違いますが、私が選手だった時も、コーチだった時も、常に相手チームを見ては「なんてかっこいいんだ」「彼らはすごいな」「あんなチームメイトがいたらな」「うちのコーチもあんなことをしてくれたらな」と、隣を羨んでばかりいました。

しかし、隣の芝生は決して青くありません。どのチームにもそれぞれの問題があります。どの選手にも、それぞれ解決しようとしている悩みがあります。それは違う形で表れるかもしれないし、違う話し方をされるかもしれませんが、結局は同じ問題なのです。だから、「隣の芝生は決して青くない」につきます。

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