今月11日、北米の大手仮想通貨取引所「FTX」が経営破綻したことを発表しましたが、それを受け、同企業がネーミングライツを所有したeスポーツチーム「TSM」がパートナーシップ契約を終了したことを発表しました。

昨年6月、2.1億ドル(約230億円、2021年6月時点)の契約で10年間のネーミングライツをTSMから取得したFTX。スポンサー契約締結後、TSMは「TSM FTX」にチーム名を変更し、アジアやヨーロッパ、南米へオフィスを拡大しグローバルな展開を行っていくと明らかにしました。

しかし先日、FTXが経営破綻を発表。コミュニティではTSMの存続や資金繰りを心配する声が寄せられる中、TSM側は「TSMは強固な基盤の上で成り立っている」、「安定した収益を上げており、今年、来年、その先も引き続き黒字を見込んでている」と声明を公開。FTX破綻の影響を受けることなく、今後も運営を継続していくことを明らかにしました。

そして昨日、TSMは新たに声明を公開。「この度、FTXを取り巻く状況について、社内で協議した結果、TSMはFTXとのパートナーシップを停止する決断に至りました」とし、10年間のネーミングライツ契約を終了したことを発表しました。

続けて「これにより、TSMのチーム名、プレーヤー名、プレーヤーのSNSプロフィール、そしてユニフォームからFTXブランドを取り除くことになりました」、「これらが完了するまで、多少の時間がかかる見込みです」と、ネーミングライツ契約で取得したチーム名を始め、ユニフォームやSNS上のプロフィールから「FTX」のブランド名を削除することを明らかにしています。

TSMは、フォーブスが選ぶ最も価値のあるeスポーツチームランキングに2020年2021年と2年連続で1位に選出されたチーム。昨年の収益は5,600万ドル(約73.1億円)に上り、前年度比32%増を記録しています。

声明の最後では「今年初めに組められたTSMの経営計画に影響を与えません。TSMは、FTXとのスポンサー提携以前から安定した利益を上げ、今後も黒字を見込んでいます。」と、FTX破綻の余波を受けることなく黒字経営を継続することを強調しました。

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