韓国では現在、アジア王者を決定するVCT PACIFIC 2023が開催中。プレイオフも残るはロワー決勝とグランドファイナルの2試合と終盤を迎える中、韓国のeスポーツメディアDaily e-sportsが「VCT PACIFIC 2023はロワーブラケットが有利」と大会形式の問題点を指摘しました。

以下、抄訳した文章を掲載しています。

敗者が有利だったVCT PACIFIC 2023のプレイオフ、次回の改善に期待

スポーツで最も大切なことは、公平性です。正しいルールの下で、勝者が賞金や栄光を受けることが当然のことでしょう。しかし、今年開幕したVCT PACIFIC 2023ではこのルールが守られませんでした。

今年初開催となったVCT PACIFIC 2023のプレイオフは、敗者側トーナメント決勝とグランドファイナルを除く全試合が僅か4日間の中で行われました。そしても最も問題があった試合は3日目です。3日目はT1 vs ZETA DIVISION、Gen.G vs Team Secretの試合が行われ、T1、Gen.Gが勝利を収めました。

この日の試合が問題になった理由は、勝者側チームの試合スケジュールです。1日目に勝利したT1、Team Secretは、翌日にも大会会場に向かい、試合を行わなければいけませんでした。

会場への移動、待機時間、そして試合というプレッシャーを中、更に試合終了後にはインタビューをこなさなければいけないなどハードなスケジュールです。しかし、1日目に敗北したGen.G、ZETA DIVISIONは、2日目が休息日だったため、次の対戦チームを研究したり、休憩する時間を、十分ではないにしても確保することができました。

つまり、1日目に勝利したチームは3日連続で試合をこなす必要があり、敗北したチームは休息日を与えられた状態で試合に臨むことができました。勝利したチームは体力的に不利になることは明らかです。

VALORANTはチームの戦術が重要なゲームで、敵チームの分析が鍵となります。実際、Team Secretは前日にDRXと対戦したアセント、ヘイヴンでGen.Gに敗れ、今大会敗退といった結果になりました。

「Gen.GがTeam Secret vs DRXの試合を観戦していなければ、Team Secretが勝利していた」と言いたいわけではありません。しかし、Team Secretの立場として考えてみると、ただ悔しさが残る状況だったと思います。

ダブルエリミネーション形式では勝者にどのようなメリットを与えるかは、長らく議論されてきた問題の1つです。実際、他のどのeスポーツリーグでも勝利したチームが負けたチームより不利になるようなことは見当たりませんでした。

代表的な例で挙げると、LCK(League of Legendsの韓国公式リーグ)では、VCTと同様に10チーム中6チームがプレイオフに進出する方式を採用していますが、プレイオフ1回戦で敗れたチームは敗退といった形式を採用しているため、このような問題は発生しません(敗者側トーナメントは2回戦から開始)。

また、先日行われたMSI(League of Legendsの世界大会)では敗者チーム同士、勝者チーム同士は同じ日に試合を行うなど、休息日を合わせようとする努力が見られました。

今回のプレイオフの結果、T1は4日連続で試合をこなしました。しかしそのような悪条件の中、T1はZETA DIVISION、Gen.Gを破り、VCT 2023 Masters Tokyo、VALORANT Champions 2023への切符を手にしました。

一部では「連戦で不利だったT1は経験を重ねることで強くなっていった」といった意見もあるかもしれません。しかし、結果だけを見て容認することは、競争の公平性を損なうことに繋がります。次の大会では、誰もが納得できる日程になることを期待しています。

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