来年2月に開幕を控えるRiot Games主催の公式大会「VALORANT Champions Tour 2022」ですが、2022年にVALORANTのeスポーツシーンが直面する問題を解説した記事が、ワシントン・ポストより公開されています。

記事内では、高額な移籍金や不透明な八百長疑惑に関する5つの問題について触れており、当記事ではその中から抜粋した4つを引用しています。(一部意訳+追記有)

TenZの買収が競技シーンへ影響する可能性が高い

今年6月、SentinelsはCloud9からTenZの買収を発表しました。25万ドル(約2,700万円)のローン契約に続き、最終的な契約金額は125万ドル(1.42億円)と報じられており、Cloud9が当初希望していた価格は200万ドル(約2.27億円)だったと言われています。

この数字は、今後の移籍金の基準になると予想され、トップレベルの才能を持つ選手たちをを獲得したいチームに高額な移籍金を提示し、選手を独占するエコシステムに繋がる恐れがあります。

また、G2 Esports、Envyの2つのチームでコーチを務めたMikesは、IGLの市場価値は既に上昇していると指摘しています。

新しいIGLを求めるチームには3つの選択肢があります。既に活躍する選手を獲得するか、若い選手を育成するか、海外から比較的安価な金額で選手を迎え入れるかのどちらかです。実際、先日には100 ThievesがNiPでIGLを務めたec1sとトライアウトを行っていると報じられており、Steelより安価な契約金になると見られています。

選手の価格高騰の犠牲になるのは、チームに囲われる一流の選手であったり、組織からのサポートが不足するアマチュアシーンの選手であったり、成功が保証されていないに関わらず地域、拠点を変え活動を続ける選手たちです。

現在はオフシーズンに突入しており、各チームがラインナップの変更を行っていますが、TenZの高額な移籍金は、各チームの交渉方法に大きな影響を与えるかもしれません。

VALORANT部門を運営するチームのマネタイズの選択肢は増えるのか

直近の発表にて、VALORANTのゲーム内クライアントに大会の試合スケジュールを表示させるなど、eスポーツシーンの盛り上がりを加速させるアップデートを発表しました。大会を視聴するユーザーが増えることにより、VALORANT部門を運営するチームの僅かな利益となるかもしれませんが、実際はどうでしょうか。

先日開催されたVALORANT Champions 2021の限定スキン「CHAMPIONS 2021」の収益の50%は、大会に出場した16チームに分配することを発表し、各チームに50万ドル(約5,500万円)以上を分配したと発表しています。

大成功の事例のように見えますが、実際にはその収入は大会へ出場した16チームにしか渡りません。

しかし、Riot Gamesでeスポーツ責任者を務めるWhalen Rozelle氏は、2021年には1万チーム以上がVALORANT Champions Tourに参戦したと発表されています。つまり、収益は上位チームにのみしか分配されないのです。

VALORANTの競技シーンに参入するチームは、フランチャイズのようなより体系的な収益化を望んでいるかもしれません。スキンを購入することでチームを応援したいという人は、今回の大会を見て良く分かりました。同じような意見を持つファンも多いと思います。

今後はより多くのチームが利益を獲得できるエコシステムが出来上がると、よりシーンの盛り上がりは増すでしょう。

視聴者数から読み取る今後

Esports Chartsより発表された内容によると、アイスランド・レイキャビクで開催されたMastersの最高視聴者数は108.58万人でした。そして、先週のVALORANT Champions 2021の決勝戦の最高視聴者数は108.9万人で、約3,000人の増加となりました。

一見すると大きく成長しているようには見えません。とはいえ、この数字が悪い兆候であるというわけではありません。今回の大会では、北米チームの活躍が大会の視聴者数に影響しているわけではないことを証明しました。

また、キャスター・アナリストとして活動するSideshowは、「KRÜ Esportsへの大きな声援は、VALORANTが世界的な魅力を持つゲームであることを証明している」と語ります。

「決勝戦はヨーロッパのチーム同士の対決となりましたが、大会を視聴することでゲットできる限定ガンバディーのおかげで、過去最高の視聴者数を記録しました。ガンバディの有無がどれだけ影響を与えたか不明ですが、このガンバディが無ければ、レイキャビクの視聴者数には勝利できなかったでしょう。」

この問題はVALORANTの競技シーンで最も注視すべき問題ではありませんが、アイテムのドロップが視聴者数の増加やファンの興味やサポートに繋がるかは、今後注目すべき点でしょう。

Riot Gamesは過去の八百長疑惑に対する策はもっているのか

CS:GOからVALORANTへ移行してきた一部の選手の八百長問題は終結するでしょうか。あるいは解決への兆しはあるのでしょうか。

昨年6月にリリースされたVALORANTには、CS:GOのアマチュアシーンで活躍する多くの選手が移行してきました。しかし、その中にはCS:GOの大会で八百長を行い不正に利益を得ていた選手が存在すると報じられています。

現在、eスポーツ業界の不正を取り締まるESIC(Esports Integrity Commission)より彼らに対する声明は発表されていません。

過去にCS:GOで八百長を行い公式から永久通報の処分が下されたsteelは、コミュニティへの多大な貢献によりそのイメージを払拭しましたが、もし新たに他の選手の八百長が発覚した場合、どの程度のペナルティを与えることで解決するのでしょうか。コミュニティ全体が満足解決はできるでしょうか。八百長は過去に重いペナルティが下されていますが、今後のRiot Gamesの対応に注目です。

18 コメント

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  1. 契約金の話は面白かったけど後半はそうかぁってかんじだな
    最高視聴者数より大会通しての中央値とかのほうが遥かに重要そうだけど

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  2. フランチャイズ化は間違いない進むやろ

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  3. 八百長なんて止めようがないからずっと問題なのであって
    議論の余地があるのは罰則のみ

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  4. Youtubeによくある文字流れるだけのカス動画みたい

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  5. 大会の日本枠マジでいらん
    これ消して韓国か東南の枠増やしてほしい

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    1. 日本枠は新規囲い込みのためにいるだろ

      FPSで日本のチームが世界大会でボコボコにやられるのなんて分かりきってたのに嘆いてるやつが多いのが、FPSの大会見たことない新規ユーザーが増えてきてる証拠でしょ

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    2. 日本にチーム戦は向いてねぇということを10年前くらいから思い知らされとる

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    3. 勝てる勝てない関係なく必要でしょ。それでも挑む場があることが大事だと思うけどな

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    4. 日本チームに無関心か嫌いかどちらかだろうし必要性説いても無駄だぞ

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    5. こういう人ってヒエラルキー知らなさそう

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    6. 東南は分かるけど韓国とかVS以外雑魚やん

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    7. そのVSさえGroup Stageで消えたしな

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    8. 韓国はVS以外Nth以下やしそのNthに一勝一敗でギリ勝ったFSも微妙やったし、このままでいいと思うわ

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  6. RiotがFIFAみたいに移籍金周りから八百長罰則までぜーんぶ統括できればいいけど現実的じゃなさそう

    移籍金の制限額を設けて相場が高騰しないようにコントロールするかポスティング制度を設けて所属元のチームにちゃんと利益があるようにするとか理想はあるけどフランチャイズ制度もまだやってないししばらくはこのままかな

    無法地帯の内に選手獲得出来たチームがとりあえずは勝ち組になれそう

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  7. CSGOの八百長はそもそもCSGOのスポンサーに堂々と賭けサイトがいるのが問題なのでは

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  8. まあ結局CSGOが勝つんですけどね

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    1. Goおじの気持ち悪い所ってこういうのだよなw
      いつまで化石を誇ってんのe

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    2. 俺もマジできもいと思うわ。

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